少人数制に物申す
少人数制のデメリットについて
⑴ 組織としてのOJTが機能しない
同じ教科を担当する教員が同時に授業を行っているため、同僚(先輩・後輩)の授業を観ることができない。これは、学校内における教科内OJT は全く機能せず、教科指導力が上がらない。教員間の学び合いの機会が持てない。
→ 教員の質の低下につながる
⑵ 教室移動が多い
生徒にとってみれば、教科毎に教室はあちこちする。落ち着いている学校であれば、教室移動にもスムーズに対応できるであろうが、そうでない場合、生徒の落ち着きを失わせる要素になってしまう。
加えて、身体に合わないサイズで授業を受けることが多く、これも生徒にとって大きな負担であり、学習への集中を欠く要素となる。175センチある生徒が、155センチの生徒が使っている椅子と机に座るとどうだろうか。脚が余るため、机の外に出したくなる。つまり体は横を向いてしまい、隣や後ろの生徒と私語が始まる絶好の状況となるわけだ。身体に合わないサイズの机や椅子では、姿勢は悪くなり、机上も乱れ、集中力を欠く。
少人数制を導入しているところは、ここまでの配慮をしているだろうか。(少なくとも私が見てきた学校で対応しているところはない。現状として、「できない」というべきかも)
→ 落ち着かない学校は負のスパイラルに落ち入り、生徒指導の困難さからぬけられない
→ 良い学習環境が提供されていない
⑶ 少人数制のメリットである「少人数」なのか
1クラスを2展開しているのであれば、1クラス20人未満であり、少人数といえるだろうが、多くは2クラス3展開であり、30人近い場合も多い。10数人と20台後半では、同じ状況とは言い難い。
30人近いクラスの場合は、少人数のメリットはほとんど感じられない。
人数の話でいけば、35人学級で(欲を言えば30人だが、実現性に向けて遠慮した数字)ティームティーチング制度を入れるのが理想。(私は中学英語しかしらないので、中学英語においては、の話。数学についても、同僚の先生方にお話を伺っている感じからすると、数学の場合は少人数のメリットを感じる部分が多いのだとか。)
要は、教員数が少ないのが問題なのだ。
予算を少なく見積もれる対応として編み出された少人数制。少ない人数での指導が、そんなに有効なんだったら、単純に教員を増やせばいいじゃないか。学級の制度があるのに、敢えてクラスを教科毎に解体し、生徒にも、教員にも、学校にも負担ばっかり。
色々ツラツラと書きましたが、言いたいことは
先生の数をもっと増やせー!
少人数制を止めてTT を導入しろー!
ということでした。
少々乱暴なことも書きましたが、
より良い教育に向けて、35人学級TT 制の実現を、心より願います。